無機塩類化合物に由来するもの
日本国内における最も一般的な入浴剤であり、昭和初期に登場した。登場した当初、多くの人は銭湯に通っていて自宅の風呂を持っていなかったため、入浴剤としてだけではなく洗顔料としても宣伝されていた。
戦後各家庭に風呂が普及するにつれ、その種類も急速に増えていった。酵素を配合したもの、炭酸ガスを配合したものをはじめ、海や温泉を色のモチーフとした入浴剤など、多種多様なものがある。
家庭向けに出回っている、粉末タイプの入浴剤の主な成分は硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムであるが、白濁させたり、肌になめらかな感触を与えるたりするために、硫酸カルシウム・炭酸カルシウム・酸化チタンを含むものもある。炭酸ナトリウムを配合した製品は、湯に溶かした際二酸化炭素を発生し泡立つ。そのほか保温効果や健康を増進する目的で、酵素や植物エキスを配合したものが多数発売されている。
一部の製品は、よく知られた温泉の名称を使っているが、その名称はあくまでイメージ的なものであり、成分とは関係がない。入浴剤で温泉を再現すると、成分に含まれる硫黄により風呂釜をいためてしまうため、ほとんど使用不可能である。また製品のなかには、主成分に関しては全く同じで着色料と香料だけを変化させているものもある。その色や香りも、製品に使われている温泉とは全く無関係である。
無機塩類化合物に由来する入浴剤は、個人で作ることもできる。硫酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムの粉末を入手し、エッセンシャルオイルなどを自分好みに調合することでオリジナルの入浴剤が出来る。